シニアのスマホデビュー 徹底サポート!①

スマホはすでにスタンダードなのか?

平成28年度の総務省が発表したデータによれば、スマホの利用率はすでに71.3%、40歳未満なら90%以上です。

むむむ。そんなにか。

やっぱ、スマホにした方がよさそうかな。でもな・・・

中高年である私自身が「ガラケーのままだと今後困るの?」と、「スマホデビューするとしたらどうすれば?」「毎月の料金が高すぎる」のトライアングルの中で長いことウロウロしていた反省から、なるべく早く結論にたどり着けるようご同輩の手助けになれば、と思って書いています。

シニアにスマホは本当に必要?

中高年になってくると、驚くほど情報の整理が苦手になります。取捨択一も苦手になります。いろいろ調べているうちに混乱し、とりとめがなくなって「ま、いいか、これまでだって困らずに生きてきたんだし」と、とりあえず不都合がないことを言い訳に、先送りしたり、簡単に断念します。これを、あざけりを込めて「情弱」(情報弱者)と表現しているのをネットで見て、本当に嫌な気持ちになりました。

スマホってホントに必要?ということに迷いがある場合は、「これからの社会、シニアもスマホは必要か?」をご一読ください。

ガラケーがなくなるって本当?

これはまあ、ある意味本当です。ガラケー本体はもう新機種は作っていないはずですし、「3G回線」と言われるガラケー回線もサービス修了間近の気配です。ソフトバンクはすでに3Gサービスの一部を中止していますよね?

これは当然の流れです。3G回線(ドコモで言えばFOMAですね)が出れば古い1G回線は使えなくなるし4G回線が出れば2G回線は終了。こうして世の中は進化するわけですから。

ドコモやauは、まだ発表していませんが、ニュースなどでは東京オリンピック辺りをめどに3G回線のサービスを停止するのではないか、という論調でしたよね。

すぐじゃないかーー!!!Σ(゚Д゚)

あわてないで大丈夫。まず一番に対応を迫られるのは、FOMA世代の契約のまま機種変していない人だけですよ。ケータイ画面の上部に「3G」の表示が出ている場合は少し動向を気に掛けていた方がいいですね。近い将来機種変更を迫られるはずです。「4G」と表示があれば、まずは安心です。

「じゃ、いいや。その時考えよう」でいいんじゃないの?

そう、ここなんですよ、中高年、特にシニア世代にとって問題になるのは。

4Gのケータイをお使いで、使用頻度が低く、電話さえできればいいのに、という人は、動向を静観してもいいと思います。ライフラインとして、いざという時のために持っている(あるいは子どもさんに持たされている)という使い方の方の場合ですね。 イメージで言えば技術革新について行けなくなれば、子供にすべて面倒を見てもらう、施設に入る、と考えている後期高齢者の方たちでしょうか。

ただし、お持ちのケータイが古い機種で、4G回線に対応していない場合、近いうちに機種変が必要になるはずですので、少しでも脳が元気なうちに機種変しておくのも一つの選択肢です。ケータイ以上の性能は不要、と考える場合、今から機種変となると選択肢は後述する「ガラホ」一択になりますので、契約時には注意が必要です。契約時に、電話しか使う予定がないことを、必ず申し出てくださいね。

でも、60歳代で再雇用で元気に働いたり、リタイヤライフを満喫しているタイプの、最近「アクティブシニア」と呼ばれる人たちにはよく考えてほしいんですね。

少しでも若いうちに「ガラホ」ではなく、ちゃんと「スマホ」を契約した方がいい、という人もいるし、世の中がそう流れているのなら、早めに流れに乗っておいた方がよさそうだ、と考える方もいるでしょう。一方で、特に地方に行くと、一生ガラケーで結構!という方も少なくないようです。スマホデビューはしたけど、こんなはずじゃなかった、という話も結構聞こえてきます。

「どういしたらいいんだよぅ!」情報の整理が苦手になってきているので、とりあえず先送り。ガラケー派の中にはこういう方も少なくないでしょう。

私の周りでも、昨年1年のうちに60歳代の女性の友人3人がスマホデビューしました。うち二人は初孫が生まれたばかりで、娘さんに勧められ、孫の動画欲しさのデビューです。

遠方の子どもは当てにできない

二人の友人は「お母さん大丈夫、困ったら教えてあげるから」と言われスマホデビューしたのですが、いざ使い始めると、本当にわからないことだらけです。

そもそも「タップ」を理解するのが難しく、「プレス」のイメージで画面上のボタンを押し込もうとするので、写真が全て連写です(^▽^)

そのたびに「写真が全部連写になるの~」とか「送ってもらった動画だけどね、再生終わったらまた最初から始まるんだけど、どうやって止めるの?」とか、「充電したのに画面が真っ暗なままなんだけど」若い人に聞かれたら笑われそうなことばかり。

で、はじめは丁寧に教えてくれた娘さんも、面倒くさくなり、「今度会った時ね」となり、会った時にはサクサク設定を直して「はい」と渡される。

そう、たいていの問題は意図しないところに触ってしまい、設定が変わってしまったか、取説がないので、どこに触ったらどうなるか、わからないままテキトーに使っているというパターンです。

「どうしてこうなったのか、どうやって直したか教えてくれないと、また同じになるじゃない?」と言っても「その時はまた直すから」と冷たいとか。

私がこの記事を書こうと思ったのは、両方の友人から全く同じ話を聞いたからなんです。

遠隔で操作を教えるのは、プロじゃなければ難しいんです。だから、子どもさんの「教えてあげる」は当てにしないで下さい。親切、不親切の問題ではないのですから。そして、子供さんも、同居していないのなら、「私が教えるから大丈夫」はNGワードですよ!手伝えるのは初期設定ぐらいと思っておいたほうがいいです。

とは言え、遠方にいる両親と、この幸せを共有したい、動画を送りたい、という思いは親孝行だし、親御さんサイドだって、孫の動画を見るだけでも、子育ての仲間に入れてもらえる感じで幸せですよね。孫への愛情も深まるしいいことばかりです。

だから、このパターンでスマホデビューする人は近くでサポートをしてくれる人を見つけて下さい。チョコの一つでも持って行けば、気持ちよく教えてくれるそこそこ若い人は近くにいるはずです。

そして、スマホを持っている、ということはネット検索ができるということですから、自分で頑張って調べてみましょう。これは慣れないと大変です。情報の洪水に飲み込まれて脳のブレーカーが落ちます。でも、これも繰り返すことで慣れるし、脳トレのつもりで「まずは調べる」癖をつけるのは悪くないと思います。

また、近くにドコモなどのショップなどがあるなら、遠慮しないでどんどん活用しましょう。あなたがわかりにくい、と感じることは他の誰かもそう感じているはずです。ショップにそういう情報が集まればサービス向上の材料になりますからね。

ただ、くれぐれも「ちょっとお、私何にも触ってないのに、これ、どういうことぉ?」とかクレームみたいに行かないでくださいね。最近、実際にショップで見かけましたが、解決した後、店の中にいた若いお客さんたちの「そんなこともわかんないなら、スマホ使うなよ」という視線が、他人事ながら痛かったデス。

ガラホは残る

さて、それで結局どうしたらいいの?という話です。

皆さんはガラホって聞いたことありますよね。スマホとガラケーの中間にいるのがガラホです。

本物のガラケーはもう製造されていません。

ウソだ~!auショップで売ってたぞ、と言う方もいるでしょうが、あれがガラホです。

見た目はガラケーです。使い勝手もケータイと同じ。でも中身はスマホと同じアンドロイドが入っています。なので、契約次第ではLINEなども楽しめるのです。

電話だけできればいいのにって人は、「電話しか使わないし、長電話はしない」と窓口で言えば2000円程度の基本料金で契約できるはずです(オプションやオーバーした分の通話料は別ですよ)。契約時に、必ずネットを使う意思がないことを伝えましょう。

ネットを楽しむ方でも、ネットは家のパソコンを使うから、持ち歩くのはガラケーでいい、という方にはガラホがいいですね。

普通にスマホを持つとなれば格安スマホでなければ、月額料金は5000以上は覚悟ですからね。

では、スマホはあまりおすすめじゃない?

そんなことはありません。体の機能が衰え始め、若いころのように広い行動範囲をアグレッシブに動き回ることが難しくなったり、億劫になってきた高齢者こそ上手に使いこなした方がいいと思っています。(もちろんパソコンという選択肢もありますが)

それに、世の中の動向を見ていると、ネット環境がないとお話にならない、という時代がすぐそこまで来ている気配を感じます。少しでも脳が若いうちにスマホの基本的な使い方をマスターしておこう、という選択は賢いと思いますよ。

でも、スマホはパソコンです。

少しは前向きに学んでみようという気持ちがないと、高価な、過ぎたおもちゃになってしまします。それどころか危険なアイテムにもなりかねません。50歳代以降の世代にとって、老後の生活資金は本当に心配なところ。収入のあるうちは面白そう、とかカッコイイで選べますが、半世紀以上生きてきた「大人」の皆さんには本当に必要かどうか、よく考えていただきたいんです。

昨年スマホデビューした友人二人は「毎月4000円で孫の動画を買っているようなものだ」といいます。ガラケーの時のプランから4000円も通信費が増えたのに、その分の恩恵にあずかっていないと感じるようです。かと言って、もともとそんなつもりもなかったので、勉強してしっかり使い倒そう、とは思えないそうです。

こうなると、ちょっと笑えないですよね。

せっかくスマホデビューするのなら楽しもう!

1、ケータイは用事があるときの通信手段。余分な機能は一切不要!

2、世の中のスタンダードなら、勉強してついていった方がよさそうかな。

3、そんなに便利なら勉強するする!これからネットも楽しみたい。

中高年の通信手段に対するイメージをまとめると大体この3パターンのどれかに該当すると思います。

あなたはいかがでした?

1、を選ぶ気持ちが強いうちは、スマホではなくガラホのほうがいいと思います。ただし、機種変だって高齢になれば覚えるのは大変ですから、「もう4~5年使ってるなあ」という方は元気なうちに機種変するのはおすすめです。

携帯電話やスマホって、ライフラインなんですよ。いざという時、命を守ってくれるんです。いざという時に使い慣れないスマホで、電話の掛け方が思い出せないなんて、泣くに泣けないじゃないですか。

ポイントは、中高年にとってスマホは「なんとなく手に入れたらなんとなく使えるようになる」には少し手に余るものだという理解だと思います。

そこさえきっちり掴んでいれば、スマホと上手に付き合っていけるはずです。たいていの人が機能の100%なんて使っていないのですから。ただ、払った金額分の良さを感じられないと後悔しますから、このぐらい使えていれば損した感じはしないな、と思える程度には勉強するぞ、というつもりでデビューするのが、楽しく、失敗が少ないと思います。

一丁、脳トレも兼ねてスマホ、使ってみるか、と考える方はどうぞ次の「シニアのスマホデビュー 徹底サポート!②」も合わせてお読みくださいね。

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