シニアはなぜスマホが苦手?

スマホを利用し始めるシニアが増えていますよね。

話してみると、え?こんなにわからないまま使っていて、大丈夫?と心配になることも。

若い世代の人たちは、取説などなくても、当たり前のように直感的にどんどん使っていきますが、この「直感的」がシニアには無理です。

高い通信費を支払いながら、使っているのは結局電話だけ、という高齢者も少なくないですよね。

年寄りだから、しょうがない、とあきらめる前に、どこがわかりにくいのか、棚卸をしてみませんか?

高齢者のスマホ、どうして使いこなせない?

どこがわからないの?と聞くと、わからないところがわからないのが高齢者です。それはそうです。産まれてから半世紀以上、スマホなしで暮らしていたのです。全く未知の代物なのです。

しかも、これまでの技術革新は、何というか、一つの機能を持つ一つのものが発売される感じでした。電気でご飯が炊ける炊飯器、電気で洗濯してくれる洗濯機、マイクロウェーブで加熱する電子レンジ、文書が送れるファックス、という感じで、一言で説明がつくのです。

高齢者の「わかりにくさ」が加速したのは、PCと通信技術の辺りからです。

PCと通信の組み合わせで、個人でも複合的にいろいろできるようになりましたよね。沢山の情報を一度に処理するのが苦手になっている高齢者は、あれもできる、これもできる、と言われると、聞いている途中で脳のブレーカーが落ちます。

スマホは、一言では説明がつかない道具です。なので、自分で理解できる部分だけを使います。もったいない話だし、危険です。

自分自身がシニアと呼ばれる世代に限りなく近づいてきて、本当によくわかるようになりました。一つ一つは大した用事ではないのに、立て続けに重なるとすごく忙しい気がして、プチパニックに陥るようになってきましたから。

まとめると・・・

・高齢になると、たくさんの情報を一度に処理したり、優先順位をつけるのが苦手になります。

・スマホは電話であるという思い込みが抜けません。

・高齢になると、人様の正しい情報より、自身の経験則を優先して判断します。

・老眼です。指先の感覚も鈍化しています。身体的な老化、ですね。

・知らないカタカナが多すぎる!なんでも英語。ホント勘弁してほしいです。

この4つの大きな特性が、新しい技術の粋であるスマホがよく理解できない根本的な原因だと、私は思っています。これを理解しているといないとでは、学び方も教え方も違ってくると思いますよ。

スマホなんて、わかる範囲で使っておけばいい

基本的には、わからない使い方をすればトラブルになるのですから、わかる範囲で使っていたらいいのです。

でも、最近、そうとばかり言っていられない世の中の動きを感じませんか?

現在、スマホでも申請できるけど、窓口でもできる、みたいなスタイルのサービスなどが、スマホ(インターネット)でしかできない、という方向に向かっている流れを感じませんか?

これから先5年以上、子供さんや福祉のお世話にならず生活したいと考えているアクティブシニア世代の皆さんには、一歩先んじて「スマホのわからない部分も学んで使う」努力をしておいた方がいいのではないかと感じています。

5年先、今よりもっと情報処理能力が衰えてからではなく。「来月から窓口は使えません、すべてネット経由で申し込んでください」と言われてから慌てるのではなく。

いやいや、こんなにいっぱいいる高齢者を無視して、そんなに一足飛びに世の中を変えたりしないよ、と思いますか?

政治が動かなくても、経済が先に動くと思いますよ。町のショッピングセンターに店を構えるより、ネットショップを開設した方がずっと安いし、決済もラクチン。人件費もかからないし、家賃の安い地方に本社を構えても何の不都合もない。すでに、今でも、ネット経由でサービスを受けたり買い物をした方が、断然お得なんです。ただし、消費者に、ある程度の情報収集と情報精査能力が要求されますが。

そのうえ、現在の状況では、政治までITやキャッシュレスを推進していますよね。グローバルな目を持ち、新しいものに抵抗感がない若者は歓喜し、私たちのような中高年は戦々恐々とする世の中になってきました。

わからないを放置するより学ぶ方がお得

東北の震災を思い出してください。 あれほどの甚大な災害、もっともっと国や地方行政が手を差し伸べる必要があったと私自身は思っています。でも、早々に生活を一定レベルまで立て直したのは、行政を頼らず自身で立ち上がった人たちでしたよね。悔しいことに、最後まで苦しむのは、いつだって行政を頼るしかない社会的弱者と、「国や社会が救うべき」という理想論にしがみついて他力本願の人たちだという気がします。

最後の団塊の世代が後期高齢者になる2025年。これは、社会的に見たら、多くの高齢者が消費する立場から、税金を使って支援してもらう立場に、立ち位置が変わる年と言われています。

「消費活動が衰えた高齢者に何の配慮がいるものか」

経済の世界はシビアです。こんな公式がちらついて仕方ありません。

悲観的過ぎると思われるかもしれませんが、私はこの国の弱者救済の制度に過大な期待を寄せていませんから、その時、国が救済に乗り出す気はしません。

学ぶ場所はある

まもなく来るであろうICT、IoT、AI全盛期に備えるため、スマホくらいは、若い人たちの平均レベル程度に扱えるようになろうと私自身は考えています。東北の震災の時、自力で立ち上がった人たちのようになりたいと。大げさすぎますかね?

今、ICTの活用で様々なことを合理化しようとする社会の流れの中で、課題の一つとしてクローズアップされてきているのが「高齢者をどうする?」ということだそうです。なので、探してみれば、自治体や地域団体などが、いろんなところでスマホやITの講座を開催しているはずですよ。

高齢者だって、学び、使い、また学ぶ、を繰り返せば、少し時間はかかっても必ず使えるようになります。

若い人たちにない高齢者の長所は、コツコツ取り組む気長さと、神経の太さ(笑)だと思いますので、「どこがわからないかわからないけど使いこなせません」「前に聞いた気がするけど忘れました」と図太く学び、学んだら使うことを繰り返してみませんか?

教える子供さん世代にお願い

特に身内の高齢な方にスマホの操作を教えるとき、もう付き合いきれない、と感じることが多いと思います。言葉が粗くなったり、設定だけ直して返したり、しまいには何でスマホなど買ったの?と叱ったりすることもあるかもしれません。

でも、高齢者にとって、スマホを使ってみようという、チャレンジ精神だけでも立派なんですよ。

それから、高齢者は一度聞いてもすぐ忘れます。一つでも忘れずに覚えていたらほめてあげてください! 一度だけで覚えたことが一つでもあれば大したものです。

高齢者向けの講座などを探して連れて行ってあげるのが一番だと思います。高齢者の呑み込みの悪さばかりでなく、そもそも教えるって結構難しいんですよね。使えることと教えられることは別なので、子供さんが教えると、双方がストレスを感じてしまうようですから。

親御さんがスマホを不自由なく操作できるようになると、本当に手のかからない年寄りになりますよ。お金がなくたって、ただで楽しめる情報をスマホから引き出して楽しみ、SNSで交流を楽しみ、ラインで連絡が取れるのですから、認知症にならなければ、かなり長く自活できるはずです。

苦手でも何でも、それしか手段がなければ、いずれ新しい通信技術を使わざるを得ない日が来ます。それが30年後なら心配はいらないのですが、もっとずっと早そうです。

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