シニアの格安sim(スマホ) 選び方④回線業者をどう選ぶ?

格安回線事業者(MVNO)をどう選ぶ?

さて、いよいよどのMVNOを利用するか選び、自分にふさわしいプランを見つけるという作業になるのですが、その前に、MVNOって、何社くらいあるかご存知ですか?私もよく知らないのですが(;^ω^) 700社くらいあると聞いたことがあります。

ただ、これだけ増えると競争も激しくなりそうですよね。もう、すでに淘汰が始まっているようで、資金力がないところはどんどんつぶれているようです。

最近では比較的大手のフリーテルがMVNO部門を楽天モバイルに売却してちょっとびっくりしました。でも、フリーテルはきちんとしたところなので、ユーザーさんが困らないよう、いきなり撤退とかじゃなく、今後楽天モバイルユーザーとして継続利用できるようにしてくれたようですね。

実は、この話が中高年のMVNO選びの一番のポイントだと思っています。

私もそうですが、解約とか契約とか、できれば何回もやりたくないですよね?ということは、つぶれる心配の少ない最大手から選びたいと思いませんか?

つぶれたら、別のところと契約すればいいだけじゃん、と若者には笑われそうですよね。もちろんいざとなればそうしますよ。でもできれば一度決めたら添い遂げたいのが中高年の本音ですよね。なんたって、面倒くさい!

そして、私は実際の乗り換えの実務より、このMVNO選びが一番消耗しました。通信用語をよく知らないので「○○な人には△△がおすすめ!」と言われても、自分が○○な人かどうかがわからない。で、わからない単語を検索すると、説明の中にまたわからない単語が。

・・・ということで、今回は私が理解した言葉で書いていこうと思います。

MVNO選びの時考えないといけないポイントは?

・つぶれそうにない大手か

・使う回線はドコモかauかソフトバンクか

・スマホ本体を買うのかどうか

・近くに実店舗があるほうがいいか

・通話はどの程度するのか

・LINE(ライン)やFB(フェイスブック)、インスタなどのSNSで動画をやり取りする予定があるか

・動画やゲーム三昧の予定があるか

こんなところだと思います。速度を重視したい現役世代の方もいるかと思いますのでそれも足しておきましょう。

どのキャリア回線を使うか

前の章でも書きましたが、MVNOは自前の回線を持っていません。ドコモ、au、ソフトバンクのどこかから回線を借り受けています。地域によってつながりやすい回線が違うと思いますので、特に山間地域の方には重要になるかもしれませんね。

また、今使っているスマホをそのまま使いたい人は、どのキャリアでスマホを購入したかで、MVNOを選択した方がいい場合があります。どのMVNOも「スマホの動作確認」をウェブサイトに掲載しています。自分のスマホが使えるかどうか、必ずチェックしてください。これを怠ってうまく動かなくても、文句をねじ込む先はありません。どのMVNOのウェブサイトでも、必ず事前に動作確認をするよう、促していますので。

乗り換えを決めたMVNOで販売しているスマホであれば当然使えるので、どうしても自信のない人は、回線契約と同時にスマホを新調するのもひとつの選択肢だと思います。

簡単に表にまとめました。(最大手のみを抜き出しています)

キャリア回線

利用できるMVNO

おおまかな特徴

ソフトバンク

Y!モバイル

正確にはMVNOというよりソフトバンクの子会社的な感じ。料金はお高め。通信速度は速い。

au

UQモバイル

正確にはMVNOというよりauの子会社的な感じ。通信速度が速い。料金お高め

マイネオ

ビッグローブモバイル

IIJmio(みおふぉん)

イオンモバイル

ドコモ回線も選べる

ドコモ

その他すべてのMVNO

個別に後述

圧倒的にドコモ回線を利用しているMVNOが多いのです。ソフトバンクかauの回線で決めている人は結構話が早いですね。

スマホ本体を同時購入するかどうか

スマホも新調するならたくさんの機種を扱っているところがいいですよね。最近では、スマホと格安simのセットプランを用意していたり、セット料金ではないけれど、うちのsimで確実に動きますよ、というスマホの分割販売をしてくれるMVNOがずいぶん増えています。私たち中高年にはありがたい限りです。回線契約で頑張らなきゃいけないのに、良く知らないスマホ選びでまた頑張るのは疲れますから。ただし、より節約を望むのであれば、スマホはスマホで最安値を探して購入し、simはsimで最安のMVNOを契約するのがベストです。

スマホ選びについて良く分からない場合はシニアのスマホデビュー 徹底サポート!②

を参考にしてみて下さい。

近くに実店舗があった方がいいか

実店舗では、契約時にsimカードをセットしてくれたり、少しは心強いようなので、一応MVNO選びのポイントに実店舗の有無を入れましたが、個人的にはあまり重視する必要はないかな、と思っています。

MVNOの実店舗はスタッフ数も少ないし、親切にしてもらえる保証はありません。実際に行ってみましたが、店員さんは一人しかおらず、相談に乗ってもらう場所ではない雰囲気です。忙しそうで声もかけにくかったことを覚えています。ネット上にも同様の書き込みが多数あるので、私だけの印象ではないと思います。

なので、何かあった時のお守りとして近くに実店舗があればチェックしておく程度でいいのではないかと思っています。

これって、契約して終わりじゃないんですよね。契約後、ずっと使っていかなきゃならないんですよ。その後のスマホライフを楽しむためには、小さなチャレンジと達成感の繰り返しって大事だと思うんです。「頑張って自力で契約できた」という自信があれば、何かトラブルになった時も落ち着いて対処できると思います。人にやってもらうと、今後困った時、また人に頼ることになり、親切に対応してもらえないと腹が立ちます。なので、実店舗は当てにしないで頑張るぞ、でいいと思いますよ。 当てにするなら、ショップより、近くにいる若い世代の人のほうがいいですよ!

なんだかわからないけど、ショップに持って行ったらどうにかなった、というのがキャリアの良さであり、そのサービスを享受するための高額な通信料なのですから、どうしても実店舗で相談に乗ってもらいながら決めたい、と考えるようなら、キャリアの契約を大事にした方がいいと思います。

すごく料金を安くしているから、なるべく自分で調べてね、というのがMVNOのスタンスですが、会社である以上、顧客確保のためにもある程度の分かり易さやサービスにも努めてくれてはいますので、ここはひとつ頑張れるところまでやってみましょう!

ただし、実店舗のみで契約できるキャンペーンやプランもありますので、そこはよく確認しましょうね。また、通常のMVNOとはちょっと違い、料金は一回り高いのですが、Y!モバイルやUQモバイルは他よりは実店舗が充実しています。料金もサービスもキャリアとMVNOの中間と考えるといいと思います。

通話はどの程度するのか?

MVNOのプランの特徴の一つが、「5分(10分)以内の通話なら何度でも無料になる」有料オプションがあるところが多いことです。一般的に、たいていの通話は5分以内に終わるというデータがあるそうで、5分に設定してあるところが多いのですが、中高年、特に女性に限って言うと、それはちょっと違うと思っています。

加齢とともに話が長くなっている、と自分自身で感じるのですよ。一つには、言葉がすぐに出てこない。「あそこの、ホラなんだっけ?ほら、アレ、いろんなコーヒー出す店、えーと、カウンターで注文してさ、クリームがどっさり乗ってるコーヒーとか売ってるじゃない、アソコ、あ!そうそう、スターバックス!!」・・・てな具合です。5分で済むはずの会話が8分かかるのです。

実際、今契約中のところが5分のかけ放題なのですが、毎月いくらか追加料金が発生しています。多くても数百円程度ですが、なんだか癪に障ります。これも次の章で解決策は書きますが、それでも義理堅い人などは、少しは追加料金がかかると思います。

若い人たちは通話なんてしないからいらない、と言う人も多いんですよ。通話はLINEやFBの無料通話アプリでかけるのだそうです。でも、それって、相手も同じアプリを使っていないとかけられないのですよ。中高年の友人は中高年なので、半分くらい(半分以上?)の人たちはそんなアプリ、使っていないのですよ。

なので、中高年の人たちに限って言えば、無料通話は10分くらいは確保した方がストレスが少ないと思います。

キャリアのように60分の無料通話がつく、などのプランがあるMVNOもありますので、自分の通話がどうだったか、思い返しながら選ぶといいかもしれません。

SNSで頻繁に動画をやり取りする予定があるか

LINE、ツイッター、フェイスブック、インスタなどのSNSで頻繁に動画のやり取りをする人にはLINEモバイルやDMMモバイルがお勧めです。SNSの利用にかかる通信量はカウントしないプランがあるからです。

ただし、頻繁に利用するけど、メッセージなど文字のやり取りくらいにしか使わない、という方にはあまりメリットはありません。あくまで、動画などの容量の大きいものを頻繁に送受信するのならお勧めしたいMVNOです。毎日お孫さんの動画を送ってくれる親孝行の娘さんがいる、という場合は検討してもいいかもしれません。

趣味で始めたFBやYoutubeに結構動画を投稿している、という方にもこの2社はお勧めです。

それと、MVNOでの契約だとLINEのID検索ができませんが、LINEモバイルならできるそうです。伝聞になっているのは、私自身これまでID検索の必要に迫られたことがなく、困ったことがないのでわからないのですよ。

私のLINEの使い方は、本当にメッセージのやり取りだけです。(スタンプくらいは使いますが)趣味や仕事仲間、同級生などでそれぞれグループを作って一斉連絡ができるようにはしています。実生活の人間関係がそのままLINEにあるだけで、便利な連絡用アプリとして活用しているだけです。私と同じような使い方をしているのならID検索についてはあまり配慮しなくて大丈夫だと思います。

動画やゲームをがっつり楽しみたい方

動画やゲームをがっつり楽しみたい方で、自宅にWIFIの環境がなく、とにかくスマホの通信量頼み、という方は容量の大きな契約が必要になりますよね。容量が大きくなるとプランも料金も結構ばらつきがあるので、必要な容量の料金比較をきっちりした方がいいと思います。

通信量って、どれくらいのものを契約すればいいの?

実は私もMVNOを契約するまで、自分の通信量がどれくらいか全く知りませんでした。

ネットでやり取りしたデータの量はGB(ギガバイト)の単位で表します。電話と違うのは、着信の場合にもデータ使用量としてカウントされることです。送っても受け取っても契約した通信量が減っていきます。

長さの単位のmm→cm→m→km同様、B(バイト)→KB(キロバイト)→MB(メガバイト)→GB(ギガバイト)→TB(テラバイト)となっています。

よく、1GBあればホームページなら○○ページ閲覧可能、メールなら○○通送れます、とか書いてありますが、これってイメージできます?

1日2回程度SNSを見て、コメントなどの投稿やメッセージは平均1日1個くらい。1週間に1度程度SNSに写真付き投稿をアップして、月に1度程度ナビを使い、毎日10分程度ネットニュースを見る。そうそう、毎日1~2通のメールも送るし、電話は無料の範囲で1日の合計20分程度かな。

これくらいの使い方なら1GBで足りるでしょう。

これに、2日に一度くらいはYoutubeを見たいし、ゲームもしたい、毎日孫の動画も送られてくる、というのなら3GBくらいからの検討になると思います。

また、自宅にWifiの環境がある場合は、wifiを通してネットに接続することで、スマホの通信容量を使わずに済みます。最初にスマホにwifiのパスワードを設定しておけば、次回からはWifiの電波をキャッチした時、自動的にWifiにつながりますので、自宅のwifiが通信量に制限がない契約になっていれば、便利にデータ通信量を節約できます。

MVNOでの契約は、通話に関しての選択肢はほとんどないのですが、ネット通信量をどれくらいに設定するかについてはかなり細かく設定されています。

どこのMVNOにもよくあるプランだと、1GB、3GB、5GB、7GB・・・という感じでしょうか。まれに上限なしで使える低速プランや、500MG、2Gなどもありますね。

キャリアで7000円前後の支払いだったのであれば、3GBくらいの契約だったはずですので、そのあたりで十分でしょう。

スマホをお持ちの方は、歯車みたいなマークのアイコンの「設定」→「Wifi」→「データ使用量」でご自分のデータ使用量が見られます。「設定」→「データ使用量」で見られる機種もあるかな?

1か月でどれだけ使っていますか?

私の場合は1GB前後です。自宅にも職場にもWifiがあって自由に使えるので、動画などはなるべくはWifiがあるところで見ています。なのでネット利用が多い割には通信量が少ないですね。

問題はスマホデビューの方で、周囲にWifiが使える場所がない方ですね。どれぐらいの通信量で契約したらいいかわからないはずです。

でも、安心してください。スマホの通信量は、もし使いすぎて契約容量をオーバーしても使えなくなることはありません。スマホの通信契約が1GBと言うのは、「高速通信が1GB使える」契約です。オーバーしたら、各MVNOが定める低速通信に切り替わるだけです。

低速になると、動画やゲーム、アプリのダウンロードは無理ですが、連絡を取るために重要なメールや通話はできますからご安心ください。それに通信量を買い足すこともできますし。

使い始めのうちは、自分の1日の通信量を毎日チェックすることをおすすめします。

で、実際の使用量と契約したプランがあまりにかけ離れているようなら、契約内容を変更すればいいのです。使用量の変更だけなら、特殊なキャンペーンプランでなければ、いつでもできるはずですよ。格安スマホの契約ができた人ならチョロイ変更です。

契約通信量を決めるとき、気を付けないといけないのは、

・通信料は電話と違って、データを受け取るときも契約したデータ容量を消費する

・スマホは勝手にプログラムのアップデートをして、知らないところでデータを消費する

ということです。

特にこれまでガラケーをお使いの場合、この「通信量」の概念がわかりにくい方も多いようです。

携帯電話はずばり、携帯できる電話ですが、スマホは携帯できるパソコンなのです。勝手に通信して、いつでもスマホの情報を最新に保ってくれるのが、携帯電話と大きく違います。スマホにとってみれば、通話の方がおまけであり、本来の仕事はネットにつなげることなんです。

通信容量は、これまでもスマホを使っていた人なら、スマホの「設定」からデータ使用量を確認して決めて下さい。

初めての方は、そんなに使う予定がなければ1GB、そこそこ楽しみたいのなら3GBくらいからの検討でいいと思います。

自宅にwifiがあり、自宅使用が多い人なら1GBで十分でしょう。

しばらく使ってみて、不自由を感じるようであれば、プランを変更すればいいのです。・・・とはいっても、そういう変更手続きに抵抗感があるから、なるべく一発で自分に適した契約をしたいのよ!と考えるのが中高年の特徴ですよね。でも、ここは深く考えなくても大丈夫なところですので、大体の見当でいいと思います。

がっつり動画を見たい方なら、チャットなどで「一日にYoutubeを1時間は見たいがwifiの環境はない」など、具体的に聞いてみるといいと思います。

次はいよいよ「シニアの格安sim(スマホ) 選び方⑤中高年にお勧めMVNO7選」で、具体的におすすめのMVNOをご紹介します。

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