シニアへの海外旅行のススメ

最近身近なところで海外旅行に行く人が増えています。

私自身、20か国ほど行っているし、海外で生活していたこともあるので、情報が集まりやすいのかもしれません。出かける前に「韓国、行ったたことある?いいとこある?」などと声をかけてくれるからです。

シニアの方の海外旅行は、ツアーが基本になっていると思います。海外旅行デビューは、これが一番だと思います。早くに旦那さんを亡くした友人は、一人でツアーに申し込み、何度か行くうちに気の合う友人を見つけ、今ではその方とよく一緒に行きます。「海外旅行が好き」という同じ価値観を持っていて、同じツアーを選んだ二人ですから、趣味が似ているのか、とても楽しいようです。

価値観を見直して活動的なシニアを目指す格好の機会

旅って、知らないものに出会うことで、自分の価値観を見直す、いい機会だと思います。価値観が変わると、暮らし方が変わります。

ご自身のシニア時代を生き生きと、活気ある時代にしたいと考えるのはだれしも同じでしょう。このままでいいのか?と思うけれど、これまで目の前のことに必死で、気づけばいわゆる「常識」から外れる考え方ができなくなっている、そして長年の習慣から、そこから抜け出せなくなるというケースはとても多いと思います。今いる環境の中で一念発起できる意志の強い方はいいのですが、そうでない方は何か刺激が必要です。

私は、特に日本人のシニアの方にこそ、どんどん海外に行って欲しいと思っています。

日本は、単一民族で、言葉も町の様子もどこも似たり寄ったりです。なので、国内旅行だと、大きなカルチャーショックは得られないですよね。

格安で海外に行く方法

そんなに海外旅行に何度も行けない、と思う方もいるかもしれません。アジア圏内なら、料金だけで見れば、べらぼうに高額ということはありません。旅行代金でいえば、韓国、台湾辺りなら2~3万円程度。 これならお小遣いまで全部含めて10万円以内、二人なら15万円程度で行けます。日本だって、2~3泊の旅行に行けば10万円近くかかりませんか? 日本だと旅行代金のほかに、現地での移動や食事などに結構お金がかかるからですよね。

私は、最近では格安航空券+ネット予約のホテルという組み合わせで行きますが、いきなりこれは無理です。多少の英語力も必要になります。

でも、海外初挑戦のシニアだって、コツを押さえれば旅行代金を安く抑えられます。

1. ネット予約

窓口より安いのが普通です。あらゆるサイトで格安ツアーが紹介されているので、選択肢も多くなります。ネックは、情報量が多すぎて取捨択一が面倒になる、ネット検索が苦手なこと、などだと思います。ここは知り合いに得意な方がいれば、頼んでみるといいですよ。海外旅行って、他人事でもワクワクします。私自身、人様の海外旅行の情報収集を何度もしていますが、自分が行くような気になって、いやだと思ったことはありません。私のような人は、皆さんの周りにも結構いると思いますよ。

格安ツアーについては別に紹介していますので、「シニアの格安海外ツアー」をご覧ください。

2. 安い時期

海外旅行料金は、時期によって驚くほどの違いがあります。正月や夏休みなど、現役世代が長い休暇を取る時期は外しましょう。旅行の時期を決めるとき、「大体2月~3月に行きたい」など、大まかな時期を決めると思いますが、料金表をよく見てください。同じ時期でも雲泥の差がありますので、安い出発日をピンポイントで絞ってください。

3. 渡航先

どうしても行きたい目的地がある場合は別ですが、アジア圏の物価が安い国がお勧めです。近いだけでなく、現地でかかる費用が抑えられます。こういう国は人気なので、たくさんの選択肢があるはずです。韓国や台湾などは、東京から九州や北海道に行くより安く上がるかもしれませんよ。また、格安のいいツアーが出たら、そのチャンスに乗っかるのもいいですね。

4. 贅沢な食事をしない

ホテルや有名レストランでは、雰囲気も価格も日本とそんなに変わりません。現地の食堂など小さい店のほうが料金も安く、その国の雰囲気が楽しめます。 思いがけない交流などが生まれるのもそういった場所です。

5.準備にお金を掛けない

海外旅行、というと気張って洋服や便利グッズ、はたまた下着まで新調する人を見かけます。というより、ほとんどがそうだと思います。それ、必要ないです。 足りなかったら、現地で買えばいいのですから、親戚の家に2~3日泊りに行く感覚で準備しましょう。浮いたお金は現地で使ってください。日本人の平均的な「普段着」の感覚は、世界的に見てかなりこぎれいです。そのままでたいていのところに出入りでき、人から「みっともない」と思われません。

海外にいて、年配の日本人を見分けるのは簡単です。シニア向けのファッション雑誌そのままのステレオタイプだからです。 一見ラフな格好をしていても、新品は体になじんでいないのか、わかります。 これ、防犯の意味でもあまりよくないですよ。日本人が危機管理が苦手なことは世界的に有名ですから、狙ってください、というようなものです。

6. お土産は現地のスーパーで

お土産屋さんは高い! 物価の安い国でもそんなに割安感がない場合もあります。 現地のスーパーに行けば、見たことのないようなものが現地の価格で購入できます。 後進国ではまだ値段交渉の文化が残っているので、値段交渉に疲れたときにもスーパーはオアシスです。 その国の生活が垣間見ることもできるので、観光としても楽しいですよ。税関で捕まらないものを選ぶ必要はありますが、ちゃんとパッケージされている「工場で作った」感じのものなら大抵は大丈夫です。

「旅行」ではなく「旅」を楽しみたい

せっかく外国まで来たのだから、あれもこれもしたい、と思うかもしれませんが、これはシニアの賢い選択とは言えません。 疲れに行くだけです。

時間に追われる生活はもう十分経験して来たと思います。 旅行の時くらいご自分のペースで、ゆったりとした時間を楽しんでください。 外国に行くと、ホテルの周りをうろうろするだけでもかなり楽しめるはずです。 カフェでお茶を飲みながら人間観察をするような時間的余裕のある旅をすると、道端の街路樹や看板、ゴミ一つに目が行き届き、また新しい発見があるはずです。時間の余裕は心の余裕を生み、こういう旅の方が得るものが大きいと感じています。

ヨーロッパ系の年配の方は、こういう旅の仕方が得意ですよね。いいな~と思います。貧乏性で、せっかちに動き回る自分としては、大いに見習いたいところです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする