少し前、旅行といえば、旅行代理店に行くのが普通でした。インターネットの普及に伴い、「格安ツアー」や「格安航空券」なるものが幅を利かせていますが、安かろう悪かろうという言葉もあるし、安いツアーで海外旅行なんて、大丈夫?? と思う方は多いと思います。
あんまり安いと、怪しい旅行会社が催行する劣悪なツアーではないかと不安になりますよね?でも、名前が知られている大手でも格安ツアーはあります。インターネット時代になり、旅行会社の勢力図も昔とイメージが変わってきているので、どこが大手かわかりにくくなっていると思いますが、なぜ格安なのか、どこをチェックすればいいのか、ポイントを押さえておけば、大丈夫です。
格安海外ツアーはなぜ格安なのか
旅行会社が卸値で航空券やホテルの部屋を買い上げているのが、格安の一番の理由です。 旅行の申し込みがあってもなくても、買い上げた分は旅行会社が支払うので、在庫処分のために、特に直前になるとかなり安価なツアーも出ます。どうしてもこの時期しか行けない、という現役世代でなければ、ここを狙うと上質の旅行が格安で楽しめます。
ホテルはエコノミ~中級くらいの場合が多いですね。最高ランクを5つ星としたら、星2つ~3つのランクです。少し古かったり、狭かったりすることはありますが、「活動のために快適に眠る」ことだけ考えると、高級である必要はない、と割り切れます。
お土産屋に連れていかれる場合も多いです。旅行会社がお土産屋さんからキックバックをもらうからなんですね。そのおかげで安く観光ができるなら、まあ我慢するか、とも思うのですが、何か買うまで店から出してもらえなかった、などのトラブルがあるのもこのケースです。
ネット上にメインの店舗がある旅行代理店も増えています。こういうところは、TVコマーシャルや新聞といったコストがかかる宣伝はしません。人件費も抑えられるので、旅行代金も安くなります。ただし、行先は自分で決めなければなりません。 どの国がいいか、というところから相談に乗ってほしい場合には「格安ツアー」は不向きです。 申し込みからチケット発券まで、すべて、ネットやメールのことも珍しくありません。ネットが使えるのなら、まずはネットで調べてみるといいですよ。
格安ツアーのどこをチェックするか?
飛行機について
出発時間が夜で、3泊4日とは言っても実質2泊3日だった、などはよくあります。よく読めば、追加料金で、1泊延長したり、飛行機の時間を変更できる場合もありますよ。それでも安い!と思えばGOですが、そんな時間に空港に帰り着いてもついても困る・・・ということがないか飛行機の発着時刻も気にしてください。飛行機の乗り換えがある場合、乗り継ぎが悪くて空港で長時間待機、ということもありますので、面倒でも旅程をよく見てください。
航空会社も、最近格安で話題のLCCだと、ブランケット一つ有料になったりしますので、チェックしておきましょう。
また、飛行機の予約は、キャンセルを見込んでオーバーブッキングされていているのが普通です。滅多にないとはいえ、本当に席が足りない事態になれば、最初に網に引っかかってキャンセルを通告されるのは「格安ツアー」や「格安チケット」を持っている客だということは頭に入れておいた方がいいです。
宿泊について
宿泊ホテルが「未定」「○○ホテルと同等クラス」となっている場合、ホテルをまだ予約していないということです。無駄になるといけないので、客の申し込みがあるまでホテルを確保していないことはよくあります。キャンセル料金が発生しないぎりぎりの時期まで待っても宿泊ホテルが決まっていない場合は問い合わせてみてください。大手旅行会社なら、まず大丈夫とは思いますが、申し込んだからと言って、安心しきっていてはいけません。めったにありませんが、最悪なケースだと、現地到着後、ホテルがリザーブできていないと判明することもあります。 不安な方は、最初からホテルが決まってるツアーを選ぶ方が無難です。
ホテルは、ランクだけでなく、場所も確認。中心街から離れていることもありますよ。
オプショナルツアーについて
観光ツアーがついている場合は、間にお土産屋さんが差しはさまれることを覚悟してください。「途中、お土産屋さんに寄ります」とちゃんと記載がある場合もあります。こういう場合は、連れていかれても閉じ込められることはないと思います。
ここが不安な方は、現地に支店やツアーデスクを置いている、大手旅行会社の格安ツアーを選んでください。まあ、最近は無茶をすればすぐにSNSに投稿されるので、減ってきているはずですが、こういうことをされたら、きちんと訴え出ることが必要です。
送迎について
到着日や帰る日に、空港までの送迎もあるか確認した方がいいですよ。格安ツアーの場合、最終日に自由行動、その流れで空港まで自分で行き、自力でチェックインしなければならないこともあります。
この辺りを押さえておけば、思いがけない事態におろおろする羽目にはならないと思います。リスクさえ把握し、対処可能だと思えば、別段格安ツアーで困ることはないので、ご自分がどんな旅行をしたいかに合わせ、賢く活用するのがいいと思います。