お安い月額料金でスマホが使えるMVNO(格安回線)は星の数ほどあるけれど、ほとんどが「10分以内の通話ならかけ放題」という通話オプションですよね。
データ通信を重視し、通話はもっぱらLINE電話という若者向けのプランが中心のMVNOだから、通話サービスが充実していないのは仕方ないかもしれません。
でも、年金生活の高齢者、退職が目前に迫る中高年にとっても、通信料が節約できるMVNOは魅力です。
でもでも、10分の通話かけ放題では足りないのヨ。
高齢者ではなくても、私のように仕事で電話よよく使う場合でもかけ放題は捨てがたい魅力。
う~ん、どうしても本当のかけ放題が欲しい!
あるんです、本当のかけ放題オプションがあるMVNO。
OCNモバイルONEと日本通信SIMの2社です。
(auとソフトバンクのサブブランド、UQモバイルとYモバイルにもかけ放題のオプションはありますが、MVNOよりお高いですし、料金形態もかなりキャリア寄りでわかりにくいので、今回は紹介しません。)
OCNモバイルONE × 日本通信SIMの比較
かけ放題のオプションを付けることを前提に、まずは価格を比較してみます。
OCNモバイルONE | 日本通信SIM(合理的かけほプラン) | |
1GB | ¥2,200 | なし |
3GB | ¥2,420 | ¥2,728 |
6GB | ¥2,750 | ¥3,553 |
価格だけ見るとOCNモバイルONEに軍配が上がりますが、それぞれに特徴があるので、違いを確認してみましょう。
日本通信SIMの良いところ
上の表では、3GBと6GBの間にプランがないような書き方をしてしまいましたが、実は1GB刻みで料金が275円ずつ増えていく仕組みになっています。
たとえ速度制限が掛かったとしてもこれ以上は支払いたくない、という上限を自分で決めて設定しておくことができるのが特徴です。
例えば6GBに設定しておいたけど、今月だけはもう少し使いたい、というときは275円で1GBを追加することも可能ですし、実際は3GBしか使わなかった場合、3GB分の料金しか請求されませんので、月によって使い方に落差がある人や、初めてのスマホで自分がどれくらい使用するか見当がつかない人でも、無駄がなくて気持ちがいいと思います。
OCNモバイルONEでも容量を追加することはできますが、1GBあたり550円の追加料金がかかります。
もう一点、日本通信SIMのおすすめが、専用の通話アプリを使う必要がないことです。
MVNOでは、専用の「通話アプリ」をダウンロードして使用するのが一般的です。うっかりもともとスマホにあった通話アプリを使うと正規の通話料が請求されます。
また、専用アプリでは110番や119番に電話できませんので、いざという時のためにもともとスマホについている電話アプリをホーム画面から消せません。両方の通話アプリを使い分ける必要があるのが普通なんです。
キャリアと同じように、スマホに最初からついている電話アプリで発信できるのは、とても分かりやすいですよね。
また、プランやサービスがシンプルで、ごちゃごちゃいろんな割引サービスがないのも、わかりやすくて気持ちがいいです。
OCNモバイルONEの良いところ
スマホセットが充実しています。頻繁にキャンペーンもしていて、1円で購入できたりします。これはありがたい。日本通信SIMでは、スマホ販売はしていません。
また、MVNOは通勤時間や昼休みなど、大勢がスマホを使うときは通信速度が極端に遅くなるのが普通ですが、OCNモバイルONEはドコモの子会社なので、MVNOの中では通信速度にも定評があります。
OCN光回線の併用割引や、音楽アプリの通信容量がカウントされないなど、人によってはさらにお得になるサービスもいろいろあります。
注意が必要なのは、現在(2021年8月)バッテリーの異常消費に関するトラブルを抱えているようで、やたら充電が減るようです。とはいえ、ひっきりなしにスマホを見ている若者のような使い方をしない高齢者にとっては、そんなに気にならないようです。
月額968円(税込)からの格安SIM「OCN モバイル ONE」
まとめ
若い方なら、迷わずOCNモバイルONEを選ぶのでしょうが、ネットでしか契約できないMVNO。契約の時点で四苦八苦する中高年にとって、「数百円安いからって、さらなるストレスを受け続けるくらいなら、シンプルで迷いなく使い続ける方がいい」という方も多いと思います。
2020年7月に日本通信SIMの「合理的かけほプラン」の発表を皮切りに、2021年4月1日、OCNモバイルONEの新プラン発表で、主だったMVNOの新プランが出揃った印象でしたので、ざっくりではありますが、現時点での情報を記事にしました。